宝探しゲーム・ジオキャッシュ(ガイド体験記)

ジオキャッシュという世界規模の宝探しゲームをアメリカ人のお客様に教えてもらいました。日本ではあまり知られていないと思うゲームですが、欧米では人気のようです。ガイドが知っておくべき外国事情の一つと思うので紹介します。

1.はじめに
先日(2023年10月)40代のアメリカ人カップルをお台場に案内した時のことです。新橋から「ゆりかもめ」に乗って青海で降り、ダイバーシティ前のガンダム像に向かって歩いていると、突然、二人ともスマホを見ながら何かを探しているようでそわそわし始めました。何か落とし物でも探しているのかと聞いたところ、「We are looking for GEOCACHE. My IPhone suggests there is one near here.」と言われました。GEOCACHE(ジオキャッシュ)という単語は初めてなのでどういうことかを聞き返したところ、宝探しの一種とのことでした。

2. 宝探し
こちらは巨大なガンダムを見せてビックリさせてあげようと思ってここに案内したのです。確かに最初は感動して写真を何枚か撮っていましたが、ガンダムの近くの茂みや柵のあたりを探し始めました。他にも2人の若い外国人が同じように何かを探していました。7、8分探しても見つからず、婦人はあきらめましたが、夫は執拗に柵の下方の裏側に手を入れて探り続けています。2人の外国人はどこかに行ってしまいました。数分後、遂に黒い数センチ四方のプラスチック容器を発見し、満面の笑みを浮かべて「I got it」と叫びました。

3. ジオキャッシュの中身と面白さ
その容器には白いメモ用紙が入っていて、手書きで何かが書かれていました。発見した人の名前や日付がかかれているようでした。聞くと、彼らは既にアメリカやヨーロッパで千回以上発見した実績があり、今回2週間の日本滞在中にも見つけようと思っていたそうです。取り出したメモ用紙の空白の部分に自分の名前と日付を書き込み、スマホでFound通知をしました。世界中に置かれている誰かが隠した宝物をGPSを使って探す世界規模のゲームなので色々な所に行った証になり、探すのが面白いとのことでした。

4. ジオキャッシュとは
日本にはポケモンゴーというゲームがありますが、それと同じようなものです。ポケモンの方はスマホの中の世界で完結するゲームですが、ジオキャッシュは実際に物理的な物を探すところが違っています。

<ジオキャッシュの概要>
ジオキャッシング (geocaching) は、GPS/GNSSを利用した、地球規模で行なわれている宝探しゲームである。語原は、「地球」「大地」を意味する “geo” と、「隠す」「畜える」を意味する “cache” を元にした造語である。

プレイの方法としてはまず、プレイヤーがジオキャッシュ (geocache)(cacheとも言う)と呼ばれる宝箱に見立てた容器を隠し、隠した場所の座標をGPS/GNSSレシーバーで取得し、米国にあるジオキャッシングの公式サイトに隠し場所のヒントと共にその座標を登録し、公開する。その情報を見た別のプレイヤーが、公開された座標を頼りにキャッシュを捜しに行く。このように、基本的なルールとしてはいたってシンプルである。

2000年にアメリカで誕生した新しいゲームであるが、GPS/GNSSやインターネットといった現代技術と、主として自然の中で行なうアウトドアスポーツとしての要素が融合した画期的なゲームとして、世界中に多くの愛好者が存在する。2017年7月現在、有効なキャッシュは世界に300万個以上設置されており、ゲームの参加者数は全世界で600万人以上である。

By Eddy

Eddy Murayama

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お客様の大半は初めて日本に来る人達で、ガイドに様々な期待を抱いています。このため単なる観光地の説明ではなく、日本文化の魅力や生活習慣なども楽しく紹介するように心がけています。

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