私は下品?それとも地獄?@九品仏浄真寺


東急大井町線の九品仏駅近くに「九品仏浄真寺」があります。浄土宗のお寺ですが、極楽浄土思想を学ぶのに最適なお寺です。敷地は三万六千坪で見どころも沢山あります。是非訪れてください。

総門をくぐるとすぐに閻魔堂があります。浄財を入れると閻魔様のお言葉が聞けます。私には「人を助ける心を持ちなさい」という趣旨のお言葉でした。「そうすれば地獄に落ちない」とまでは仰ってはくれませんでしたので、浄財の額が少なかったようです。

山門(仁王門、紫雲楼)は金剛力士像が下層部に安置されています。金網で覆われていないので力強い彫刻を直接に見ることができます。

本堂(龍護殿)には釈迦如来が安置されています(上写真左)。ここは現世(此岸)を現すそうです。

本堂を西からのぞむかたちで三つの阿弥陀堂(三仏堂)があります。ここは西方浄土(彼岸)です。それぞれ上品堂、中品堂、下品堂と呼ばれます。

上の写真右は上品堂の内部ですが、一つのお堂に阿弥陀如来像が三体安置されます。三仏堂の合計は九体となります。

これは極楽浄土に往生を願う人は生前の行いによって九種の階位に分けられ、お迎えの阿弥陀如来は往生人の階位に応じた九種となる教えに基づきます。来迎印はすべて異なります。

九種の階位は、まず「信仰の高さ(品、ほん)」から上品(じょうぼん)、中品(ちゅうぼん)、下品(げぼん)に分かれます。さらに「善行の数(生、しょう)」から上生(じょうしょう)、中生(ちゅうしょう)、下生(げしょう)に分かれます。そして上品上生から下品下生までの九階位となります。

私がどのように往生できるのか(それとも地獄行き?)、とても気になります。一般人は中品、罪深き人は下品と言われますが、浄真寺の資料によれば私は下品の階位になりそうです。というのは、九階位中の九番目(最下位)である下品下生に分類される「十悪罪を犯す」ことはありませんが、一つ上の八番目である下品中生の「五戒を犯す」となると潔白とは言えないからです。

五戒とは仏教徒が日常生活で守るべき5つの基本的な戒律です。浄土真宗慈徳山得蔵寺の資料より以下に引用させていただきます。

不殺生戒: すべての生命を尊重し、生命を奪わない。

不偸盗戒: 他人の物を盗まない。

不邪淫戒: 貞節を守り、不倫や不適切な関係を持たない。

不妄語戒: 真実を語り、嘘や詐欺を行わない。

不飲酒戒: 酒や麻薬など、心を乱すものを摂取しない。

昨日も刺身をあてにビールを飲んで野球の応援で心を乱していました。これは五戒を犯したことにはならないのかもしれませんが、今後の行動を戒めます。

柴田 仁

一期一会 今日の出会いを大切に

全国通訳案内士(英語)の資格に加えて「あきた白神ガイド」(秋田県認定)や「登山ガイド」(日本山岳ガイド協会認定)などの資格も持っていますので、観光地のみならず日本の自然をご紹介できるガイドを目指しています。

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