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VLOG 動画 事始め(その1)

iTWS japanJin Shibata です。

2020年夏より動画を試作し、iTWS japan の Instagram に20本ほどアップしてきました。私は写真を趣味として5年前から楽しんでいますが、動画は全くの未経験でした。試行錯誤を繰り返して、今やっと動画制作の入口に立てたような感覚です。私の投稿の一つをご紹介します。

 

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この半年を振り返って私の経験を「VLOGや動画を始めようかな」と考えている方と「VLOG動画 事始め」として共有したいと思います。カバーするのは以下のポイントになりますが今回は1と2に絞ります。

  1. 動画制作の初期に見つけた課題
  2. スマホだけで動画撮影と編集を完成させるには?
  3. 私の機材、カメラ設定、編集ソフトについて
  4. VLOG、動画のテーマは何が適切か?VLOGに「顔出し」は必須か?
  5. VLOG、動画に必要なカットは?

動画制作の初期に見つけた課題

動画撮影に使える手持ちの機材は次の三つでした。

  • スマートフォン(iPhone 8、レンズ28mm、1/3インチセンサー、1200万画素)
  • コンパクトデジタルカメラ(ソニーRX100M6、レンズ24~200mm、1型センサー、2100万画素)
  • 一眼ミラーレスカメラ(ソニーα7RIII 、レンズ交換式、フルサイズセンサー、4240万画素)

これらの機材を使って、山や街の風景・神社やお寺・電車など様々な被写体を試し撮りしました。その目的はどの機材がどんなシーンに使えて、何が足りないかを考えてみることでした。機材のデフォルト設定で動画を撮影すると、次のような課題が見つかりました(一眼カメラは性能が別格ですので、スマホ iPhone8 とコンデジ RX100M6 の評価です)。

  1. 手振れ … iPhone8 の手振れ補正機能は想像以上に良かった。しかし、レンズの画角が28mmから33mmくらいになるマイナス面がある。RX100M6は手振れ補正のレベルを3種類設定できるが、補正を強めると画角が犠牲になり、また歩きながらの撮影で使えるような実用性は低い。
  2. 動画がパラパラ、チカチカする … 明るい日中に動きの速いものを撮影すると、画面がパラパラして安っぽい映画のようになる。また、蛍光灯やLED電源のもとでは「チカチカ」(フリッカー現象)がでることがある(シャッタースピードを機材任せにしているから)
  3. 画面の単調さ … オートで撮影するとパンフォーカス(画面全体に焦点があっている状態)になるので、画面が平べったく単調な印象になる。この現象はスマホでより顕著である(センサーサイズとレンズが小さいから)。
  4. モニターでの再生 … iPhone8 による動画はスマホの画面でとても綺麗に再生できる。一方、iPad などタブレットの大きな画面では精度(キレ)が失われる(センサーサイズとレンズが小さいから)。
  5. 明暗差のあるシーンが苦手 … iPhone8 は明暗差が大きいシーンだと、明るいところが白飛びしやすい。また、両機材とも暗いシーンから明るいシーンへ場面が移動する時に、機材の露出調整が間に合わず白飛びする(露出・ISO調整を機材任せにしているから)。
  6. 暗いシーンが苦手 … iPhone8 は暗所での撮影ではノイズが多くなり画質が劣る(センサーサイズとレンズが小さいから)。
  7. 内蔵マイクの限界 … RX100M6の内蔵マイクはステレオ録音でかなり優秀。一方、iPhone8 の内蔵マイクはモノラル録音なので音質が劣る。両方とも集音の指向性を設定できなので、入れたくない環境音を拾ってしまう。風の強い日は風切り音が大きく使えない。

私の持っているスマホ iPhone8 でも工夫をすればこうした課題のいくつかは改善できます。しかし画角が33mm程度に限定される問題は最新のデュアル・レンズ・タイプのスマホに買い替えるしかありませんし、それでもセンサーサイズとレンズの小ささに起因するスマホの根本的な問題(暗所に弱い、画質の単調さ・キレやボケのなさなど)は残ります。そこで私の場合は、手元にあるカメラの弱点である手振れ補正を改善してカメラ資産を活用することにしました。

スマホだけで動画撮影と編集を完成させるには

iPhone8 は「明るい場所で明暗差の少ない被写体をパンフォーカスで撮影」する機能はとても優秀でした。「VLOG や YouTube でしっかりとしたポジションを作るぞ」と最初から志を高く設定している人には目的に合ったセンサーサイズとレンズ性能をもったカメラを購入することをお薦めますが、それ以外の人がまずスマホの活用を考えるのは自然だと思います。一方でスマホは、カメラならできる調整(F値・シャッタースピード・ISO感度の設定など)ができません。そうした制約を理解しつつ、スマホのみで動画を制作するため方法を考えてみたいと思います。

ステップ1:スマホの動画撮影の基本条件を設定する(以下は筆者の推奨値)。

  • 「フォーマット」 … MP4(iPhone なら「互換性優先」を選択するとMP4になる)
  • 「画面アスペクト比」 … 16:9 横向き(YouTube、Facebook 投稿動画のアスペクト比)
  • 「動画撮影の解像度」と「フレームレート」 … 1080p/60fps
    • 動画の画質は「どれくらいの解像度の静止画」が「一秒間に何枚入っているか(フレームレート)」で決まる。解像度は1080pのように表現され、1080pは「横1920ピクセル、縦1080ピクセル」の解像度を示し、フルHDと呼ばれる。 フレームレイトはfpsで表され(frame per second の略)、60fpsとは「一秒間に60枚の静止画が入っている画像」であることを意味する。
    • なぜ私の推奨がYouTubeで投稿可能な4K(2160p)でなく、またInstagram やFacebookの動画投稿規格である「1080p/30fps」「720p/30fps」でないのか?それは画質とデータ容量のバランス、動画編集ソフト使用(スローモーション作成、各SNSの投稿規格への変更ができる)、視聴者のモバイル端末のほとんどが1080p以下の解像度であることなどによる。

ステップ2:実際に試し撮りをして、自分のスマホで可能なことと苦手なことを把握する。

  • 左右・上下にスマホを移動させて撮影、また歩きながら撮影して手振れの程度を理解する。
  • 静止画と動画を撮り、画角がどれくらい狭くなるかを理解する。風景、自撮りの両方で試す。
  • 晴天の昼間に電車など動くものを撮影して、どのくらいのパラパラ感があるかを確認する。
  • 明暗差のあるシーンを撮影して、スマホの自動露出補正による白飛び・黒つぶれの程度を確認する。
  • 蛍光灯・LEDの光源のもとで撮影して、チカチカ(フリッカー減少)の出現具合を確認する。
  • 自撮りをしながら自分の声を録音する。環境音をどのように拾うかを理解する。

ステップ3:自分のスマホの弱点を補う工夫をする。

  • 手振れ低減の徹底 … スマホを両手でホールドし、両脇をしっかり締めて体に固定して撮影する。撮影シーンを左右に移動させる時は、手を動かすのではなく両脇を体に固定したまま体を回転させる。
  • 構図とフォーカス位置 … パンフォーカス(画面全体に焦点があっている状態)による画面の単調さを構図とフォーカス位置の指定で補う。
    • 主題をスマホのカメラ近くの前面に置いて、背景と距離のある構図を作る。フォーカスはスマホ任せにせず、スマホ画面上で主題をタッチしてフォーカス位置を指定する。
    • 逆に、主題を画面の奥に置き、スマホの近くにボケさせる素材を配置する。フォーカスはスマホ任せにしないのは上述と同じ。
  • 明暗差のある被写体を撮影する場合 … スマホの「露出調整・固定」機能を使い、白飛び(あるいは黒つぶれ)している被写体の露出を適正値にする。iPhoneであれば画面タッチでAF/AE位置を指定し、さらに露出調整をする。
  • 暗いシーンから明るいシーンを撮影する場合 … シーンの移り変わりのスピードを遅くして白飛びを抑える条件を探る。スマホの「露出調整・固定」機能を使う。

 iPhone8 のデフォルト撮影:太陽光があたっている画面左の花が白飛びしている。

 iPhone8 の AF/AE 機能を使用:スマホ画面上で左の花をタッチしてAF/AE機能を呼び出し、露出調整をした。

ステップ4:スマホに動画編集アプリをインストールし、動画編集をしてみる。

  • 以下はアプリの例。これらは無料だが、動画編集の基本的機能は網羅している。iPad などのタブレットにインストールして活用することも可能。
    • Adobe Premier Rush (iPhone, Android)
    • CapCut (iPhone)
  • 動画編集アプリの操作方法は、アプリ提供者のチュートリアル等を参照のこと。

ステップ5:以上を実施して満足がいかないポイントがあれば補助機材の導入を検討する。

  • 自撮り棒・ハンドル … スマホと自分の間に距離をとることで、自撮り時のスマホの画角の狭さを補う。
  • 小型ジンバル … 手振れ低減のため、スマホ用小型「三軸ジンバル」を導入する(~1万5千円くらい)。
  • 外付けのNDフィルター … クリップ式可変NDフィルターを導入する(~5千円くらい。シャッタースピードを遅くしてパラパラ感を減らすことができる)。
  • 動画撮影のアプリ … スマホの内蔵カメラのISO感度やシャッタースピードを自分で設定できるようになる。一例として Adobe Premiere Rush (無料)にもカメラ機能がある。iPhone 用であれば、Filmic Pro(有料~1900円くらい)など。
  • 外付けマイク … 自分の声や環境音を録音するピンマイクやステレオマイクを導入する。

私が実際に行っているNDフィルターの使用方法や、カメラ設定(ISO感度、シャッタースピード、F値など)の詳細は次回のブログでお話しする予定です。では!

By Jin Shibata

Email: jin.shibata@i3ws.co.jp

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