
iTWS japan の Jin Shibata です。
今回のブログのテーマは、動画制作を始めて最初にぶつかる悩みである「手ブレ」です。手ブレ解消用に使用している小型ジンバル Crane M2 の私なりの活用方法や、ソニーα7C(フルサイズセンサーカメラ)がその小型ジンバルに搭載できるかも考察してみました。動画制作のヒントになれば幸いです。
筆者のコンデジ用のジンバル・システム
手ブレを軽減するには?
動画撮影時の手ブレを軽減するには、カメラをしっかりと保持することが基本です。しかし、実際にはそれだけでは手ブレのない映像は撮れません。そこで以下のようなハードとソフトの運用が必要になります。
1は物理的に手ブレを軽減するわけですが、静止画には有効でも動画では満足はいかないと思います。カメラを保持する工夫をすれば固定ショットならなんとか使える映像を残せますが、歩きながらやカメラを左右上下に動かす撮影ではいい映像になりません。一方、ソフトによるデジタル処理は撮影した映像の四辺を切り捨てますから画面がクロップされる(画角が狭くなる)、画像によっては歪みなどが生じるなどのトレードオフがあります。画角の変化についてVLOGカメラとして人気のあるソニーZV-1を例にとると、カメラ内デジタル処理である「アクティブ手ブレ補正」を使用して撮影した場合に画角が1.44倍になって広角端24mmが35mm程度になります(4K30p撮影時)。そうしたデジタル処理をせずに本来の広い画角を生かすか(自撮りをする人には重要な要素)、画角が狭くなっても手ブレが少ない画面を優先するか、悩ましいところです。
私は2020年夏より動画を始めましたが静止画用に2台のカメラを所有していました(「ソニー RX100M6」レンズ 24~200mm・1型センサー、「ソニー α7RIII」レンズ交換式、フルサイズセンサー)。これらのカメラの手ブレ補正効果は動画では期待するほどありませんでした。また手ブレ軽減に特化したデジタル処理ソフト(Emulsio Video Stabilizer)を購入して試しましたが、画角がクロップされる割には手ブレ補正効果が感じられません。ネットで検索しても決定的な優良ソフトは見当たりません。
ジンバルの導入
そこでジンバルを2020年秋に購入しました。ジンバルの力は圧倒的で、逆に一度その効用を経験すると手持ち撮影のわずかな手ブレも気づくようになります。
DJI Pocket2は広角(20mm)の画角が欲しい時とタイムラプスに使用し、その他の多くのショットは「Crane M2とRX100M6の組み合わせ」を活用しています。これがもたらす標準画角以上の撮影時の手ブレ軽減の効果は三脚使用に近いものがあり、軽量・小型で機動力があるCrane M2の最大の利用価値であると思います。一方で、フルサイズセンサーカメラであるソニーα7RIIIに対応するジンバルは自重が1キロ以上あり、カメラ本体と交換レンズを合わせると総重量が簡単に2キロを越えてしまいます。以前よりコンパクトになったとは言えサイズはまだかなり大きく、映像のプロならまだしも私のようなアマチュアがこうしたジンバルを街中で使用するのは躊躇します。購入を悩みつつも、現在は1脚で対応しています(満足のいく映像のヒット率はまだ低く修行中)。
ジンバル Crane M2 の運用方法
私が所有するソニーRX100M6をCrane M2で運用するにあたり、色々工夫をしています。手前味噌ですが、かなり満足のいくシステムができたと思っています。
ジンバル Crane M2 と他のカメラとの相性
上記のシステムはコンデジRX100シリーズや人気のVlogカメラZV-1(1インチセンサーカメラ)に最適であると自負しています。しかし、カメラ・レンズ沼に陥っている私は解像感・ボケ・暗所性能に勝る大きなセンサーを載せたカメラがCraneM2に搭載できるか気になります。そこでちょっと調べてみました。NDフィルターと上記クイックレリースシステムは最小52gで構成できます。Crane M2のカタログスペックによれば最大積載重量は720gです。
名機と呼ばれるα6400なら余裕でCraneM2に搭載できます。世界一軽量で人気のフルサイズセンサーカメラ α7C だとスペック積載重量より8gオーバーですが、搭載できるかも?ぜひ試してみたいところです。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
By Jin Shibata
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