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直営業のすすめ(中)

前回に続きます。通訳案内士がガイド契約を締結する相手方には、①国内の旅行会社、②国外の旅行会社、③人材派遣会社、④外国人旅行者の4パターンが想定され、以下のような取引形態が一般的です。

① (a)外国人旅行者と旅行契約を締結した国内の旅行会社、または、(b)国外の旅行会社のランドオペレーターとしての国内の旅行会社との間で業務委託契約を結ぶ
② 外国人旅行者と旅行契約を締結した国外の旅行会社との間で業務委託契約を結ぶ。実は、当組合にはこのパターンで成約した実績がある
③ 国内外の旅行会社と派遣契約を締結した人材派遣会社との間で労働契約を結び、ガイドを行う。40~50%のピンハネをする派遣会社も中には存在する
④ マッチングサイト(Triple Lights、Airbnb、otomo、Huber等)を通じて、外国人旅行者と直接ガイド契約を結ぶ。現在、20社以上のサイトが存在。成約した際にサイト運営者に支払うフィーは概ね20~30%。通訳案内士法が改正され、通訳案内士が業務独占資格でなくなったことにより、国内在住の外国人及び文化体験ツアーを提供する日本人の無資格ガイドのサイトへの登録が増えてきている

③の派遣契約については、しばしば問題が指摘されます。特に多数の全国通訳案内士を会員に抱える某NPO法人が、その傘下にある旅行会社兼人材派遣会社を通じて全国通訳案内士からピンハネしている「インチキ通訳案内士団体であるとして、全国通訳案内士受験予備校“ハロー通訳アカデミー”の植山 源一郎氏から痛烈に批判されています。当組合には、そのNPO法人で新人研修を受講したメンバーがいます。実は、私もそうです(笑)。

このNPO法人グループでは、各種研修の受講をガイド業務のアサインの絶対的あるいは優先的条件にしており、餌に釣られてせっせと研修を受講したものの、待てども暮らせどもアサインされないことに不平不満をこぼす通訳案内士が後を絶ちません。

私は新人研修の早い段階で<非営利組織のNPO法人が(営利目的で設立される)株式会社の旅行会社を子会社にしている>という事実を耳にしました。元銀行員の米国公認会計士として、ビジネス上は「性悪説」に自然と立ちがちなマインドなので、『子会社から配当金を受け取ってもNPO法人は法律の規定により分配できない。一体、その子会社はどういう出資構成になっているんだろうか?』と私は気味悪さを感じました。それ以降、「研修と人脈作りの場」以上の位置付けをこのNPO法人グループに対してはしなくなりました。

先週の日曜日、“ハロー通訳アカデミー”が主催するセミナーに参加した際、著名な某全国通訳案内士が「仕事を取ることを目的に通訳案内士団体に加入すべきでない。研修と人脈作りのためであるべきだ。」とおっしゃいました。私が当時考えていた方向性は的外れではなかったのだ―と思いました。

キリが良くないので、続きは次回とさせていただきます。何となく、このシリーズものは10回を超えそうな予感がしてきました…(汗)。

有限責任事業組合 iTWS japan
Webサイト運営責任者 高野 雄希

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