ポリグロットを目指す上での最後のボトルネック

行政書士試験に合格したことで、精神的余裕が少なからず生まれ、数年ぶりに本を読み漁っています。

とは言え、人生最後のビジネス系国家試験となるFP1級の受検を9月に予定しており、電車の中や昼休憩などスキマ時間を活用しての読書です。

今回は、そのうち強く印象に残っている本を2冊紹介します。

1冊目は、【会社は大きくせず、「1人」で経営しなさい】というタイトルのビジネス書になります。

取扱うテーマに惹かれただけでなく、税理士、中小企業診断士兼気象予報士という著者の肩書に親近感を覚え、丸の内の某書店で衝動買いしました。

この本は読むべき人を選ぶかもしれません。

学生やキャリアを積み始めたばかりの20代半ばのサラリーマンや事業を拡大することを望む野心的な起業家には響かなそうです。

その一方で、スキルに自信のある30代以降のサラリーマンや一人親方、士業その他のスペシャリストやプロフェッショナルには刺さるところが多い内容に思いました。

とくに印象に残ったのは、人生経営計画を立てること、すなわち、いつまで仕事を続けるのか、さらに、何歳まで生きるのかをまず設定することです。

私は生涯現役で働きたいと漠然と願い続け、そのために必要なスキルセットを20年以上かけて磨き上げ、マインドセットも整えてきました。

この本を読みながら、私は初めて、自分の寿命を勝手に決めてみました

日本人男性の平均寿命の81歳。

もちろん、運動や食生活等生活習慣に気を配り、健康を可能な限り維持し、一日でも長く生きることができるよう努めます。

しかし、81歳から先も生きるチャンスを得ることができたなら、それは神様からのご褒美と考えることにしました。

そして、その前年の80歳まで働こうと決めました。

現在54歳なので、81歳に向かって3分の2が経過したことになります。

残り3分の1と考えると時間の有限性を意識せざるを得ませんし、それ故、やるべきこと、やりたいこと、やらないことが鮮明に見えてきた気がしました。

この本は、私にとってビジネス書というより自己啓発書に分類されそうです。

2冊目は【外国語独習法】です。

FP1級の受検を予定していることは冒頭で述べた通りで、これは80歳まで働く上で関わっていきたい領域に深く関連しています。

この勝負を終えた後(挫折の可能性がゼロではないです…)は、大好きな語学の習得に時間を費やしたいと計画しています。

とは言え、両親の背中を見てきたことで、小学校中学年から自分に対して習得を義務付けていた英語については、楽しいと思って勉強したことがありません。

また、米国公認会計士と全国通訳案内士という2つの試験をクリアした時点で、英語学習には一区切りを付けました。

したがって、私が取り組みたいのは、英語以外の外国語の習得です。

幼少期に生活するために学んだ中国語、大学での第二外国語としてのドイツ語、日韓ワールドカップに向けて語学学校で2年間学んだスペイン語、と3つの言語を学んだ経験はあります。

その後は忙しさにかまけて、英語以外の外国語としっかりと向き合うことができませんでした。

1年半以上前にYouTubeでKazu Languagesチャンネルに出会いました。

聞く、話す、読む、書くの4技能については日本語以外に14ヶ国語、挨拶プラスαであれば約70言語を駆使してネイティブにドッキリを仕掛けています。

20代半ばの青年による何一つ不快な気分にならないドッキリには、水戸黄門的安心感があります。

そのKazuma氏に憧れ、残りの人生でポリグロットを目指したくなりました。

カナダ人の言語学者スティーブ・カウフマン氏は日本語を含む20の言語を操ることで有名ですが、彼は60歳以降に学んだ言語も多いと仰っています。

両氏ほど言語の才能がないのは明白ですが、私も81歳までにいくつの言語と触れることができるのかチャレンジします。

昨年、Kazuma氏の著書【ゼロから12カ国語マスターした私の最強の外国語習得法】が発売されると即購入し、一日で読破しました。

ネット時代の語学学習法として参考となる部分がとても多かったのですが、その一方で、別のアプローチもあるのではないかと感じました。

そして、本書に出会いました。

これまで私は個人的な経験に基づく外国語学習メソッドを目にしてきたことが多く、そこから自分の勘を信じて取捨選択をしてきました。

それに対し、この本の著者は比較言語学の専門家であり、学問的背景をもって説明を試みてくれているのは、言語学のド素人にはとても新鮮に映りました。

私は英単語を暗記する際、語源をとても大切にしてきたので、比較言語学の面白さを多少は感じ取ることができました。

世界の話者数の比較的多い言語を文系優先型(例:英語、ドイツ語、フランス語、スペイン語、中国語、タイ語)と活用優先型(例:ギリシア語、ロシア語、ポーランド語、アラビア語、フィンランド語、日本語)に分類の上、型に応じた学習法を提示してくれました。

Kazuma氏の本とは共通点と相違点があり、前者は素直に受け入れ、後者は良いとこ取りしつつ、外国語独習の長い旅に向かいます。

もっとも、FP1級に合格しないと心の底からその旅を楽しめることができなさそうなので、目下の最重要目標は異なります…。

高野 雄希

全国通訳案内士、中小企業診断士、米国公認会計士と3つの顔をカメレオンのように使い分けていますが、どれも私の大切な構成要素です。現在は『4つ目の顔』行政書士試験に合格し、早ければ2025年内の開業予定です。プロフィール画像は恐ろし気ですが、基本的に冷静沈着ですし、穏やかでありたいものです(笑)

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