2月4日(金)に2021年度全国通訳案内士試験の最終合格発表がされました。
合格者の皆様、おめでとうございます‼
残念ながら不合格だった方、資格試験は勝つか諦めるかであって、負けはありません。
2021年度だけでなく、私が合格した2017年度、そしてコロナ禍前の2019年度の全国通訳案内士試験にかかる10言語合計の受験者数および最終合格者数(合格率)、うち英語の受験者数および最終合格者数(合格率)を列挙してみます。
2017年度 10,564人、1,649人(15.6%)、7,978人、1,304人(16.3%)
2019年度 7,244人、618人(8.5%)、5,505人、505人(9.2%)
2021年度 3,853人、347人(9.1%)、2,955人、251人(8.5%)
2017年度当時はインバウンドが大層な盛り上がりを見せており、全国通訳案内士試験の合格率は過去になく高かったです。
この年に合格できたのは幸運だったのかもしれません…(汗)
国は2016年に策定した【明日の日本を支える観光ビジョン】において、訪日外国人旅行者数を2020年に4,000万人、2030年に6,000万人にするという数値目標を掲げ、大胆な取組みを進めていました。その中で、規制緩和の一環として、2018年以降、通訳案内士は業務独占資格から名称独占資格へと変更されています。
2019年の訪日外国人旅行者数は3,188万人と過去最高を記録しており、来たるべき2020年の東京オリンピックに向けてインバウンド需要の一層の高まりが期待されていました。
しかし、その一方で、2019年度の全国通訳案内士試験の受験者数や合格者数、合格率は、2017年度比で明らかに減少を示しています。これは、業務独占資格でなくなったことによる魅力の低下が大きいです。
そこに、新型コロナウィルスのパンデミックに伴う東京オリンピックの延期や各国・地域において水際対策が強化された影響などにより、2020年の訪日外国人旅行者数は412万人と大幅に減少しました。2021年も下げ止まらず、わずか25万人まで落ち込みました。
お客様たる訪日外国人旅行者が入国できない以上、通訳案内士も廃業・休業される方が後を絶たず、将来の展望が描きづらいということで、さらに全国通訳案内士試験の受験者数や合格者数が減少しています。
当組合も漏れなく、実質休業状態にはなっておりますが、『止まない雨はない』ということを信じ、コロナ禍収束後に向けた準備を進めています。主に、ブランディングやマーケティングの方法をゼロベースで見直し、Webサイトの改修やYouTubeでの動画配信にチャレンジしていきます。
コロナ禍でこそ、腰を据えて取り組んでいけることがあります。昨年末にかけて、新規組合員を募集しておりました。顧客サービスを充実させるためにも、組合員の増員は望ましいことであるとは今でも考えています。
ゆえに、今は将来に向けた基盤強化を何よりも優先していきたいと考えています。
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